未来世紀ブラジル みたよ

未来世紀ブラジル見ました。
映画の内容に関してはいろいろなところに書いてあるんで特に触れません。
映画そのものの感想をつらつら~っと書かせて頂きます。

僕がアレを見て持った感想っつうのが、わかりやすく言うとサイバーなB級スチームパンクでしかもカルト臭が濃くて、管理社会で精神分裂的な映画です。
似たような映画だとマイノリティリポートとかかな?

でもこの未来世紀ブラジル、映画って言っていいのかな?
純粋なエンターテイメントとしての娯楽のための映像作品、という意味での映画ではないですね。
アメリカ人はこういうの作らないよねっつうか。
見た後になんとも後味のわるい印象があるんで、わー!きゃー!楽い!映画!とはいえなかったす。
ホラーとかそう言う部類の気持ち悪さとか、背筋にぞくっとくる感じと言うより「病んでる」方向の後味の悪さ。

病んでるんです。

この映画病んでるんです。
特撮の部分とか小道具の作りこみとかをみると、あとちょっとで普通に見れるものになるなあと感じるのですが、なんか全体的に気持ちの悪い空気が支配しているというか。

普通の映画とかって筋書きがあるじゃないですか?
ちゃんと物語の流れを説明するじゃないですか。
誰がどこで何をした。 ってのを順を追って説明して、ぼくらを納得させてくれるじゃないですか。
それがあるから映像の虚構の世界に見る側が入り込めるワケで。
主人公のラブロマンスにドキドキしたり、車が爆発したら盛り上がったり。

でもこの映画、「誰がどこで何をした」 という話し手順じゃなくて「誰が…した」という「どこで何を」が抜けているのが、そういうビョーキ感の主な原因なのかなと今になって感じるわけです。

この感じって寝ているときに見る夢に近いなと、僕の感覚では当てはまります。
なんの説明もなしに場面がコロコロ変わるけど、周囲も自分もそれに順応して淡々と進んでいく。
寝てるときはそれでいいんです。 夢だから。 朝になったら忘れます。
わーい朝だ。
終わり。

それをこの映画は、意識が正常なときに見せられるわけです。 しかも中途半端に現実感があるんだか、ないんだか、なふうに見せてくるもんだから気味が悪い。
中途半端に現実味が欠如しているんです。
きちんとした筋書きがあるように見せて、唐突に話が展開する場面があったり。

食べようとおもった手羽先が実はモモ肉でした~ ってくらい唐突で気持ち悪い。
飲もうとおもったビールが発泡酒でした~ ってくらい唐突で気持ち悪い。
バスタオルだとおもって引っつかんだのがタオルでした~ ってくらいry
あ、タオルは安心か。

まぁまぁ。
思うにあの映画、管理社会のなかで狂って行く主人公の内面から見えるものを描写をしているんじゃないかなと思います。
狂っていく人を映画の中で登場させるなら、観客は「狂い行く人を見る人」として筋書きを考えたほうが理解しやすいし、映画が終わったあとも「あのひと狂っちゃったね」で片付くし「なんで狂ったの?→管理社会のせい」という冷静な判断もできるってもんでしょう。
そーいった意味ではマイノリティリポートとかは「観客は壁になって観察してる」って感じだったから、映画が終わったあとにスポーンと忘れられるわけです。
時代が時代だったら「ソビエトロシアの共産主義的な管理社会は怖いわね! まぁ!キケンダワ!」っていうくらいで片付く。

ですが、この未来世紀ブラジルは逆で、観客は狂いゆく人そのものなんですよ(きっと)
主人公の狂気を外側からじゃなくて中側から見せられるから、見終わった後にも気味の悪い現実感のなさが持続するんじゃないかなぁって思います。

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